本の修理方法について

あっという間に1月が過ぎて2月になったような気がします。
ラジオでも1月がもう終わった、早いね、
2月は逃げるというから早く過ぎると感じるだろうね、
というようなことを言っていました。
言い古されている言葉ですが本当に年と共に月日の過ぎていくのが早く感じます。

さて、先週近くの図書館で「本の修理方法について」というボランティア講習会があったので参加しました。
以前製本を趣味としていたので本の修理にも興味があったのです。
製本をやっている頃に読んだ「古書修復の愉しみ」は稀覯本などを修復する話で
絵画の修復と同じように繊細な感性が要求されることを知って印象深かったものでした。





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今回の講座は持ち物としてエプロン、ハサミ、カッター、定規等と記されていたのですが
実技としてやったのは修理まではいかず保護用のカバー掛けだけでした。
講座は図書館のボランティアの方々が進行され
最初に本の保護カバー掛けのやり方を教えていただきました。





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本にあった保護シートを選んで本の大きさに合わせて切ります。
実技をしてくださっている方は腕から落ちるゴミ、チリを防ぐために腕抜きを付けています。






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このあとは手品のように透明なシートをはがすことなく
順番に本にシートを張っていきます。





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慣れれば2,3分で一冊をくるみ終えるとのことでしたが
1冊やってみたのですが透明シートは厚紙から離れるとしわになりやすく
本との間に空気が入らないようにするのは緊張するし思うようにいかず
指導を受けながらでも1冊仕上げるのに15分くらいかかってしまいました。
出来栄えはちょっとしわが寄ったところがあるけれどなんとか許してもらえるのではという感じでした。



 

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この後は参加者が持参した修理希望の本を使って実技を見るというものでした。
これは壊れたアドレス帳の背に糊付けしているところです。





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盛大に破れた絵本の表紙を修理しています。
このとき付ける糊は竹串のようなもので水滴のように丸くなった糊を
置くように載せていくとよいと説明がありなるほどと納得しました。


修理に使う道具は台所など家庭にある身近なものを活用すると言っていましたが
「古書修復の愉しみ」の中でも同じようなことが書いてありました。
製本と違って修理の状況がみな違うということを考えれば
そのとき一番使いやすいものを探すというのは重要なのです。

それでも修理道具としての定番というものはあって
キハラという図書修理材料を専門に扱っているところのものを使っているとのことでした。
製本をやっているときはこの業者のものは使ったことがなく
製本と修理では分野が違うということなのでしょうか。

製本をやっていたころに製本、装丁に関する本のコレクションもやっていました。
150冊程度あるこれらの本も今は全く見ることもなく死蔵している状態なのですが
この中に図書館製本に関するものもあったはずだと思って探してみました。
まったく記憶になかったのですが
「あなたにもできる図書の修理と製本」という木原正三堂開発室編集の本がありました。
1973年発行という古い本ですが末尾には製本関係の道具、資材の価格表が出ていました。
おそらく木原正三堂というのはキハラという会社の前身の会社の名前なのでしょう。

また製本について興味がわいてきたこの頃です。


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たまには製本もする

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もう10日以上天候不順でバラの誘引、剪定に手を付けていません。
こんな時に室内でやることがあるのです。
昨年頼まれていた図面の製本です。

今週になって手を付けたのですがようやく今日出来上がりました。
しかし、一年くらいまったく製本をやっていなかったため
やり始めてみたら手順前後だったり
糊引きをしてから必要な道具の準備を忘れていたことに気がついたりと
正しい作業とは到底いえないやり方に終始してしまいました。

なんとか出来上がった外観(A4サイズ)は上段のようにそれなりにできているように見えます。
しかし恥ずかしくて説明したくないミスが出てしまいました。
あす依頼してきた人に渡すのですがどんな顔をして渡すか思案中です。
(言い訳を考えておかなければ)


中身は図面なので開いた時にきちんとのど元まで開かなくてはいけません。
その点は下段の図のようになっていて問題はないでしょう。
ページが波打っているのは袋とじで前小口に糊がはいっているのでやむを得ないと思っています。
(もしかしたらいいわけなのかもしれませんが)


とりあえず書架に収まる形になっていることと
きちんと開くということで最小限の目的を果たしているとして
了解してもらいたいものだと思っているところです。



昨日は福岡将之さんの写真展を見に行き
ついでに森アーツセンターギャラリーでフェルメールの「水差しを持つ女」を見て
さらにパナソニック汐留ミュージアムでイングリッシュ・ガーデンを見てきました。
この内容は改めて書くつもりです(たぶん)。

初めての革装本

初めての革製本をUPします。

元の本は「プシュケの震える翅」と題された
蔵書票作家の林由紀子さんの蔵書票作品集です。
市販本を壊して製本するというものではなくて
未綴り本が用意されていたので入手し製本しました。


後でわかったのですが初めての革製本がA4サイズの大型本でおまけに足継ぎのやり方で
さらに長い直線のモザイクをいれるという難度の高いものに挑戦してしまったのでした。

製本教室で指導を受けて作ったのですが
2月には出来上がったと言えるはずだったのに
最終工程で私がドジをしてしまい出来たと言えないままに今日になったのです。

表紙をつけたらプレスをして乾かすのですが
なんとプレスを忘れてしまったのです。
その結果表紙は湾曲してしまいそれまでの苦労が水泡に帰してしまったというわけです。

先生の指導を受けて平らになるように色々処理をして
この4ヶ月でなんとか人に見せても許せるかなと言うところまで平らになってきました。

たまたま私も所属している札幌の製本クラブの展示会への出品の呼びかけがあり
思い切ってこの作品も出品してみようという気になったのでした。

不本意な出来ですがこういうことがなければ永遠に人目に付かず
本棚の中にうずもれてしまったでしょう。





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表紙を広げたところです。
これをみてもなんとなく表紙が平らでないことがわかるでしょう。
背の文字は金箔押しです。




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足継ぎに本にしたのは図録なので見やすいように完全に開く形にしたかったからです。
この製本の形は和本の形ですがヨーロッパの人には新鮮に感じるそうです。




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先生にモザイクはどうしますかと言われた時に
簡単なものにしたいと言って相談しながら決めたものです。

複雑な文様などのデザインはできない相談なので
黒に赤の細い線を入れるということにしました。

モザイクの処理はon-layの手法でやっていますが、
革の裏を直線に処理をするということは熟練した技術が必要で
結果的には仕上げの最終段階は先生におんぶにだっことなってしまったのです。


最初の画像でよくわかるのですが表側のモザイク(赤い革)が直線になっていないのがわかります(トホホ)。




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足継ぎの部分は開きやすいようにRを付けてあります。
花ぎれはモザイクと同じものを使いました。




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見返しはマーブル紙を使うことが多いのですが
今回は元の見返しがデザインされていたものだったのでそのまま使っています。




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今回の製本の最大の特徴は表題の前に私の蔵書票を張り込んだことでしょう。
林さんには私も蔵書票を製作してもらっていたのです。
この製本をするために私の蔵書票を新たにこの本のサイズの用紙に摺って
手彩色で仕上げてもらったものです。





さて、札幌で開かれる製本展は次の通りです。



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展示会の案内状です。
開催は8月28日から9月2日まで札幌の道新ギャラリーで開かれます。
出品作品は200点を超えるらしいです。
この展示会は作品を手に取ってみることができるのです。
本好きの人にとっては楽しみな展示会でしょう。


手のねつ本のぬくもりと題して開かれる製本展は今年で7回目になるのです。
当初より出品の誘いを受けていたのですが
真面目に技術向上を目指しているわけではなく
思い付きで製本しているだけだったので
真面目に製作している人たちと一緒に展示されるのは気恥ずかしく思っていました。

思いがけない製作ミスでまったく日の目を見ないままになってしまう作品が
この機会にお披露目をすることができることになってうれしいです。


今回の展示にはこの作品以外に
自分でレイアウトしたバラと蔵書票の上製本と未綴り本のコーネル装の本を出すことにしました。
これらは過去のブログに出しています。
興味のある方は右のカテゴリー欄の製本をクリックしてみてください。


My Roses 2012

ようやく出来上がりました。
本来ならば5月ごろには出来上がっているはずだった
昨年のバラの写真集「My Roses 2012」が今頃になって出来上がったのでした。

ケチがついたのは編集が終わって印刷の段階になったときでした。
編集は2月ごろには出来上がっていたのですが
以前と同じ用紙に印刷しようとしたら
用紙にインクがこすれて汚れてしまうという現象が出て
修正ができなかったのです。

原因はプリンターを変えたことによるようです。
前のプリンターは用紙の厚さを調整できたのですが
新しいプリンターは自動調性するらしく手動で調整する設定はなかったのでした。


そこでかねてから気になっていたオンデマンドによる印刷を検討しました。
これは商業的なレベルの印刷を一部単位からしてくれるというものです。

費用も思ったほど高くなく出来上がりました。
内心は自宅で印刷するよりも格段にきれいに印刷されるのではないかという期待があったのですが
こちらはあまり変わりないのではという印象です。
やはり元の画像が悪ければそれなりだということですね。

オンデマンド印刷の依頼が夏ごろだったのですが
集中力がなくなってしまっていて
製本できたのが今頃になってしまったのでした。



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これが出来上がった状態です。
A5版耳なし丸背の仕様です。

一見きれいにできているように見えますが
例によってあれこれぼろが出てくるのです。
一番の問題はマーブル模様が天地逆になってしまいました。
見る人が見ると笑われてしまいますがこれもご愛嬌ということで
目をつぶっていただきましょう。




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表紙のマーブル紙は以前フランネルさんにいただいたものです。
何枚か送っていただいた中の一枚を使ったのですが
これまでのクロスを使ったものと違った雰囲気で気に入っています。



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見返しはバラ畑を写したものです。
ページ数は181ページです。



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扉は一見出版物のスタイルです。
もちろん奥付けもつけています。
載せている品種の索引もつけました。
索引から数えてみると155品種が載っていることがわかります。



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最初のページにはフランソワ・ジュランビルを載せました。
たまたま選んだだけで特別の理由はありません。



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ページのレイアウトはこんな感じです。
「My Roses 2011」では気がついた所にはコメントを入れています。
今回は画像だけなのですが
比べて見るとやはりコメントが入っている方が読みやすいことがわかりました。



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今回の製本で一番気にしたのは開きやすさでした。
そのためにわざわざ耳なしで丸背にしたのですが
このように本文が開ききりませんでした

原因は背の補強にクータを付けたのですが
うっかりして背幅のクータにしてしまったのでした。



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本当はこの本のように手を添えなくても開く本を作りたかったのです。
来年こそは開く本に仕立てたいものです。



コーネル装

今週から始めたバラ畑の剪定・誘引がなかなか進みません。
一番の問題はしばらく前に降った雪が残っていて
このところの暖かさで融けるため
畑の中がどろどろになっているからなのです。

昨年のブログを見ると2/18にピエール・ド・ロンサールの
誘引後の写真がUPされています。
ピエール・ド・ロンサールは順番から見ると
つるバラでは一番最後になるので
昨年並みにやるためにはあと一週間で
つるバラの剪定・誘引を済ませなければならないわけです。
あと数日で畑のぬかるんだ状態が乾いてくれるか
反対にがっちりと冷えて固まってくれると嬉しいのですが。


今日は気分を変えて製本の作品をupです。


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この本はコーネル装といって
背と前の角の部分に革を使った製本の方法で作った本です。

昨年の2月から製本教室で作り始めほぼ一年がかりで出来上がりました。
一年といってもバラの季節には中断するなど
のんびりとやっていたので実質半年がかりで作ったということでしょうか。



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開くとこのような感じになります。
天地が切れてしまったのはご愛嬌ということにしてください。

元の本は「古書修復の愉しみ」(白水社)と題された翻訳本です。
私のように自分で製本したい人のために
未綴りの状態で販売されたものを購入して製本したのです。


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左が販売されている本です。
右のコーネル装の革の間の赤い色の部分は
マーブル紙と呼ばれる紙を使っています。
天(本の上の部分)に色がついているのは
絵の具で色付けしたものですがちょっとおとなしすぎました。



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左が市販されている本の表紙カバーです。
右は表紙カバーを外してコーネル装仕立ての本と並べたところです。

本は中身と表紙(装丁)がバランスとれていることが大事だと思っているのですが
この本は内容が古書の修復に関するものなので
革装でもよいのではと思ってやってみたものです。

出来上がりは残念ながら満足できるレベルではありませんでしたが
革装を手掛けるという一つの目標を達成したので
満足しているということにしましょう。
プロフィール

Author:paper moon
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